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カトマンズ2日目

起きる。
ぐだぐだと5Fのレストランに飯を食いに行く。
たいしたことない普通のバイキングである。
でもよく考えたらちゃんと洋風になってたんよね。
オムレツも焼いてくれるようだ。
オレンジジュースがなんか懐かしい味がした。粉末ジュースっぽい。
ちなみにパインジュースは缶詰の汁の味だった。

屋上の階段があったんで上ってみる。
花壇があって、テーブルがあって、なかなか見晴らしも良い。
妙に気に入る。

カトマンズの街にくりだす。
楽器をもったオヤジがしきりに楽器を売ろうとついて来る。
なかなかしぶとい。
バイオリンを小さくしたようなもん、というか馬頭琴を小さくしたもんだ。
しかしここで土産を買ってもどうせ荷物になるんで、シカトする。

広場があって、6叉路ぐらいになっている。
適当に進む。目指すは顔のお寺だ。
交通はめちゃくちゃだ。排気ガスがすごい。
路地にはやたら人がいる。
しかも一歩入れば舗装もしてない、牛の糞が転がる、なんせすごい。
死体がころがってそうないきおいである。
なんとなく道から外れている気がしてくる。
近寄ってくる少年がいる。
「ワタシニホンゴベンキョウシテマス」
ん〜、すげえぜ。「そのうち金くれ言うんちゃうん?」
と下衆な感繰りをする。
が、どうやら本当に勉強してるみたいで、単に成果を試したかっただけのようだ。
道を教えてもらう。道は合っていた。が、遠いぞ...。

観光客相手の店が無いとこをひたすら歩く。
やっと川が見える。
橋のたもとにお寺があって、人がたむろしている。
なんとなし、雰囲気が恐い。
愛想笑いをしつつ、「ナマステ〜」と声をかけて、観光客に徹する。
どうも仕事もせんとプラプラしている人が多い。(わしのことか?)
しかし、ちょっと歩くと田んぼあり、畑あり、けっこう狭い街だ。

タバコを吸ってる人が妙に少ない。みんなハシシを吸ってるのか?
タバコが条例違反かも?と不安になる。
橋の上でタバコを吸ってる人がいたんで、同じく休憩してそこで一服する。
そして、山を目指す。スワヤンブナートってお寺だ。
お寺は山の上だったのだ。
車が通る道を選んで歩く。不安だから。
畢竟排気ガスのすごいぬかるんだ道を歩く。
向こうから歩いてくる人はお参りしたサリー姿のおばさんが多い。

なんとか寺に着く。寺の下に着く。階段がすごい。
四国の金毘羅山ぐらいすごい。
沿道には物売り、ガイド、物乞い、猿などいろいろ。
死ぬ気で登る。
やっと頂上が見える。
と、呼び止められる。
外人は有料らしい。
一息ついて、一服する。しかしすごい階段だ。
そこをショウケースのようなものを背中にかついで登ってる人がいた。
たいしたもんだ。

残りの階段を上ると、眼が見えた。
頂上からの展望は素敵だ。
マニ車をまわしつつ、一回りする。
塔の解説は映画リトルブッダ参照。
意匠がすごい。感動する。

礼拝をしてる人がいた。
敷物を敷いて、お供えで山のようなものを作っていく。
お作法はよくわからないが、いいものを見た。

便所に行く。金をとられる。有料だ。
にしては、汚い。
見ると、バケツでザッパーンと一段低い便所の便器に水を豪快にかけている。
洗わんのかい!?
3人ほどプラプラしている。一人は寝てる。
服屋が、ハンガーを沢山抱えて売りに来た。
便所当番が、パチもんくさいナイキのTシャツを買う。
そしていきなり着替える(笑)
「ナイキ、ナイス!」など、わけのわからん誉め言葉をやる。
茶店を発見する。
コーラを飲む。冷えてない。
ちなみにファンタは昔の着色料の入ったものを想像すればよい。
坊主にしたやつが、妙に低い声を出して、「ゴンニヂワ」とか言うてる。
いちお、「ナマステ」とか言うてみた。
どうやら、あっちのお経は妙に低い声で唱えるのがかっくいいようで、
坊主頭のやつは、坊主だったようだ(推測)

で、寺の中も見てみる。
金ぴかである。
惜しみなく使った、って感じやね。光ってるのが偉いみたいだ。
階段があったんで、登ってみる。
と、さっきの茶店が見える。
で、さっきの坊主が、「ダ〜ン」とか言うている。
down ね、下りろね、登っちゃ駄目なのね...。

元気が出てきたんで、帰ることにする。
恐ろしい階段を当然下りて寺を去る。
下でタクシーをつかまえて、パタンまで行く。
100ルピーじゃ駄目だそうだ、交渉の結果150ルピーになる。
ふっかけられてんだか、どうなんだか?ホテルで飲むビールと一緒ぐらいか?
で、タクシーだが、飛ばす飛ばす。
人込みでも飛ばす。
クラクションは鳴らしっぱなしで、常に左手はクラクション。
サイドミラーが人に当たっても、平気らしい。
途中、道にひもを張って持ってる奴等がいた。
どうやら通りたければ金を出せってことらしい。
しかし、運ちゃんはシカトして、ひもをぶっちぎって行きました。
で、パタンになんとか到着。

タンカ(曼荼羅の親戚)を売ってる店が軒を連ねている。
店先で描いてるんで、様子を覗く。カメラはNGらしい。
フリーハンドでぐいぐい描いている。
意匠はトラッドなもんで、オリジナリティってのは出す余地が無いらしい。
英語の達者なタンカ師にレクチャーしてもらい、結局2枚ほど買う。
そのタンカ師は、おじいさんが亡命チベット人だそうだ。
伝承の技ってやつなんだが、1枚仕上げるのに1週間かかるらしい。
で、3千円ぐらいで売るんだから、どうも割りに合わんぞ、と思った。

昼飯を食う。
カレーである。
うまい。

ガイド志望の日本語勉強中のネパール人に案内してもらう。
お茶屋さんにスパイスが売っていたので、ベジタリアンマサラという香辛料を購入。
日本人の坊さんがやってくる。マサラティを勧めて去っていく。
そのネパール人に言わせれば、あの坊主はHなヤクザで悪い人らしい。
ゴールデンテンプルというとこに行く。
入り口に日本人の団体さんがいた。
余所のツアーみたいだったが、「上海で遅れた人でしょ?」と指摘される。(汗)
しかしネパール人ガイド志望がやかましい...。わしはゆっくり見たいねん!
そのお寺で、オデコに赤いのをつける。

5ルピーネパリティが飲める路地裏の茶店に行く。
ほんまに路地裏である。
ネパール人ガイド志望はしゃっくりが止らない様子である。
どうも彼の知り合いがタンカ屋さんをやってるんで、そこに行って買って欲しいようだが、
時間が無いんで、その話しは聞き流す。
関空の免税店でマイセライトを買った時に貰ったグラサンをガイド志望君にやる。

三輪車に乗って、ホテルに向かう。
すごい揺れる。
タクシーのタイプでなく、乗合のタイプだったんで、
他の客は、降りたいとこが近づくと天上をゴンと叩く。
ネパールの人は、体臭はきつくないようだ。ぜんぜん匂わなかった。

広場で下りて、そこから歩く、が、雨が降りはじめる。
カトマンドゥではお祭りらしい。
露店を覗くと何故かハシシ売りだ...。
「ハシシ、ネパル、オケ」...ほんまかね?
(一応非合法なんで、持ってると罰せられるらしい)

で、とことこ歩いてると、
「アナタ、クツ、アナ、ナオス」

どうやら、靴の修理屋で、ぼくの靴の底が穴あいてるから、直せということらしい。
ネパールに来て足元を見られるとは思ってもみなかった。

絵に描いたようなヒンディの坊さんが、シャッターを切る真似をしてる。
写真撮れってか?カメラを向けると、「ノーノーノー、テンルピー、テンルピー」
修行せんかい!

で、なんとかホテルに到着、御一行様で夕食に出かける。
インド料理である。
旅行者の現地スタッフと辛いもの食い競争をする。
なんだかわからんトウガラシの一種が、めちゃめちゃ辛い。
はっきり、痛い。
焼酎のような地酒も飲む。45度ぐらいだ。ちょうど沖縄の泡盛のようだ。

で、飲んで食って、一日が終わって寝る。